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GLASS Fermata

基本、朝ルル中心、in騎士団なルル受ギアス小説サイト。詳しくは【First】をご覧下さい。日常的呟きとか、考察とか、ヨロヅにイラストとか付いたりするかも。
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  • 11/21/19:53

花ざかりの君へ*02

次は逃走ルルーシュ視点。
まだ二人は会いません。


時間軸はたぶん、一期の藤堂+四聖剣と合流後すぐですねー。

スザクを敵対したせいで、ルルーシュはちょっとナナリー依存度が上がってます。

では、続きからどうぞー。

 

迂闊であった、とルルーシュは今更己の落ち度を呪った。

本来、日本人にとって祖界が安全ではないように、ブリタニア人にとってもゲットーは危険窮まりない場所であった。

そんな常識さえも、ある程度通いなれてしまえば人間としては危機感も薄れるものなのだろう。
例え、個人差はあったとしても。

だからといって、この状況は許されるものではないとルルーシュは内心盛大に舌打ちしたい気分であった。

己の背後や周辺から近付いてくる無数の気配。

こう囲まれてしまっては脱出は既に難しく、想定していた避難ルートも一番近くまで辿りつけそうになかった。



「……さて、どうするかな…」



ぽつり、と誰にも聞き取れぬ微かな呟きを零しつつもルルーシュはゆっくりと歩みを進める。

今迂闊に立ち止まれば、それこそ怪しまれるか、隙と見なされ一斉に教われるか……恐らく後者であろう。

気配を殺しきれていない未熟さ加減からいって、追いはぎ紛いな事を目的とする素人の集団であろうとルルーシュは推測する。

どうやらまだ若くブリタニア人である事から金を持っていそうなルルーシュは、目をつけられターゲットにされてしまったらしい。

今日は早めに着替えておいて正解だった。
普段はこの辺りで着替えているだけに、次からはもう一度移動ルートと安全な着替え場所を検証しようと思った。

もっとも、この場を無事に切り抜けられれば、の話だか。


さて、想定される次の行動は…――



「……まぁ、最悪この辺りで良いか…っ!」



次の瞬間、背後の気配が動く。

咄嗟に脇の廃ビルに飛び込むと同時に、ルルーシュの今居た場所で数回の銃声が立て続けに響いた。

続けて一気に慌ただしくなる気配と足音、そして喧騒。



「追えっ、逃がすなッ!」
「はっ…冗談、」



そう簡単に捕まる訳にはいかないと、ルルーシュは建物内部へ駆け出した。

何せ、奴等が狙う荷物の中身はゼロの衣装一式に黒の騎士団幹部用携帯などトップシークレットばかりだ。

そもそも、このような弱者狙いの薄汚い連中に恵んでやる金など持ち合わせてはいない。

そんな余裕を作るくらいなら、全部ナナリーの為に使うだろう。

どこまでもシスコンであり最近確立しつつあるゼロとしての意識をごっちゃにしながら、ルルーシュは階段をひたすら駆け上がった。

ルルーシュの体力は人並み以下だが、瞬発力はあるし運動神経も悪くはない。
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